過去ログ - 【R-18】舞園「苗木君の鶴が私のナカにッ!」苗木(この舞園さんは嫌だ)【18禁】
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13: ◆viiWRiLRjFiX[sage saga]
2013/11/03(日) 21:50:23.15 ID:R00ldDfL0
◇◇◇

少しずつ周囲の人間が減っていくことに耐えながらも、ボク達は一緒に学級裁判に出た。
誰もボク達に期待していない。

ボクは時々思ったことを言ったが、それでも貢献度という意味ではとても低かった。
舞園さんは最初から発言権が認められていなかったし、彼女自身も喋ろうとしなかった。

霧切さん、十神クン、セレスさんといった頭の良い人たちが取り仕切り、クロを特定してくれた。

だから、今もボク達は生き残り続けている。
そして、そんなお荷物とかなりつつボクらを誰も責めなかった。

特に……誰も舞園さんを責めようとする人はいなかった。

皆、舞園さんに関しては見て見ぬふりをする。

 ――だって、舞園さんはおかしかったから。

「うふふ……」

2回目の学級裁判の最中、舞園さんはずっと笑っていた。
1回目の裁判が終わり、2回目の裁判に至るまで、2度の動機提供があった。
その一度目の動機提供で舞園さんの心は完全に狂ってしまった。

人に知られたくないヒミツの暴露。

今の舞園さんにとって、それは――人を殺そうとしたこと。
監視カメラの映像は舞園さんのアイドル人生を粉々にするには十分だった。

幸い、誰も殺人を犯さなかった。
だからこそ……、舞園さんの秘密は世間にばらされた。

しかも、追い打ちのような出来事があった。
それはこのコロシアイ学園生活では珍しい善意から生まれた……悲しい出来事だった。

その動機が提示されたとき、みんなは――ボクでさえ――舞園さんが再び誰かを殺すのではないかと疑った。

実際、舞園さん自身も葛藤していた。
それは自分のためというのもあるし、グループの仲間のためというのもあった。

仲間のDVDを見て、一度目の犯行を企てたように……舞園さんの心に焦りが生じていたのが自他ともに分かった。

誰か他の人を殺さなくても、自殺するのではないか……? そんな風に周囲は考えた。

だから、その様子を見かねた霧切さんが舞園さんに告げた。

それは霧切さん自身も後で失敗だったと漏らしていたけれど……

「DVD見せてもらったわ……」

それはアイドルとしての舞園さんへの死刑宣告だったのかもしれない。
霧切さんは映像の些細な点と死体に対する豊富な知識から、こう断言した。

「あなたの仲間はみんな死んでいる……」

だから……他人を殺しても自殺しても意味がない、そう霧切さんは言いたかったんだ。

それは正解だったけど、ベストではなかったのかもしれない。

……結局、舞園さんは秘密の暴露を受け入れた。
人を殺すことも、他の人を殺すこともしなかった。

体育館で、秘密が世間に暴露されたことを黙って聞いていた。
そこまでは良かった。

だけど、その日の夜、舞園さんは折れた自分の右手を見ながら、こう言った。
こう言って、そのまま眠りについた。


「私……もうマイク持てないんですね」


……次の日、舞園さんは壊れていた。

自分がアイドルを目指していたことを忘れていた。

自分は≪超高校級の助手≫としてこの学園に来たのだと思い込んでいた。

そうして、舞園さんは過剰なくらいベタベタとボクに接してくるようになった。


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