過去ログ - 【R-18】舞園「苗木君の鶴が私のナカにッ!」苗木(この舞園さんは嫌だ)【18禁】
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6: ◆viiWRiLRjFiX[sage saga]
2013/11/03(日) 21:42:48.42 ID:R00ldDfL0
◇◇◇

だいぶ前のこと……。
舞園さんは桑田君を殺そうとした。

彼女の右手はそのときに折られたものだ。
超高校級の野球選手である桑田君の全力のスイングを“二度”受けて、彼女の右手は粉々に砕けた。

本当だったら、舞園さんの命すらも危うかったのかもしれない。
だけど右手を押さえて絶叫し、もだえ苦しむ舞園さんの姿が、桑田君の動揺を生んだらしい。

そのため、舞園さんはからくも桑田君の隙を付いて廊下へと逃げ出せたんだ。

そして、一晩中、舞園さんは寄宿舎の中を彷徨いながら、包丁をもった桑田君から逃げ回ったようだ。

ちなみに、桑田君は、舞園さんをそのままにしておくと自分の身が危ないと思って……、
捕まえてロープか何かで拘束しようとしていたらしい。

互いの主張がどこまで本当だったのか今となっては分からない。

ただ、少なくとも、その時の舞園さんは桑田君に殺されると思い込んでいた。
もちろん……だからといって、桑田君が悪い訳ではなくて……だからこそ、よりやるせない気持ちになる。

舞園さんは必死になって生きようとした。
トイレに隠れたり、物陰にかくれたり、廊下を走ったりしながら……必死に桑田君から逃げた。

後になって聞いた話だと……、舞園さんはボクがいた部屋のドアを何度も叩いたらしい。
だけど、ボクは開けなかった。
舞園さんとの約束で、誰が来てもドアを開けないと決めていたからだ。
防音のドアが声を遮っていたため、ドアを叩いている相手が舞園さんだとは気付かなかった。

舞園さんは泣きながらボクの名前を叫んでいたようだ。
何度も言うように……一晩中ね。

次の日の朝、様子がおかしい桑田君といくら経っても来ない舞園さんに疑問を抱いて、ボクは舞園さんの姿を探した。
舞園さんはいつの間にかボクが使っていた部屋、つまり舞園さんの部屋にいた。

ボクと入れ替わりで部屋の中に入ったらしい。
鍵を閉め忘れたのは、偶然だった。

舞園さんはやっとの思いでボクがいるはずの部屋に入れたのに、ボクの姿が見当たらないことに気づき、
半狂乱になっていた。

「苗木君苗木君苗木君苗木君……苗木君はどこ?」

「舞園さん……」

「――――――――苗木君」

それから彼女はずっとボクの近くにいる。
そして、それを遮るものはなかった。
だって、舞園さんが人殺しを企てたことはあっという間にばれて……、彼女は孤立したんだから。

そして、それをかばい続けるボクも孤立した。


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