過去ログ - ブギーポップ・クロス Part2 〜神様のクラクション〜
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47: ◆qXEKQweJllf.[saga]
2013/12/03(火) 01:30:20.81 ID:5P51h/oho

〜〜〜

「……あなたが、ブギーポップ?」

なにもない町外れの丘の上。

黒いルージュに黒い筒のような帽子をかぶった死神を長門有希は捕捉した。

「違う、と言ったらどうするんだい?」

「……あなたが、ブギーポップ?」

ブギーポップは肩を竦め、左右非対称な微笑みを浮かべた。

「あなたの目的はなに?」

「君ならわかっているだろう?
SOS団を殺すことさ」

すっと奇妙な笑顔が消え、雪のように真っ白な無表情がブギーポップの顔面に張り付く。

「僕はね、自動的なんだよ。
世界に危機が迫ったら、自動的に浮かび上がってきて……世界の敵を殺す。
世界の敵の敵なんだ。まずは……君から」

マントの中から細い腕が伸びた。
腕の先、つまり指先からは、光を受けてキラキラと光る紐状のものが伸びている。

「無駄」

しかし、その極細のワイヤーは世界の敵へと届く前に形を失った。

「流石だね」

ブギーポップは焦ることなく、そんな台詞を長門の耳元で囁いた。

ブギーポップの言葉が聞こえて来た位置に、長門は珍しく驚いた顔を晒しながら、振り返った。

「おっと……失敗失敗……」

長門が振り向きざまに放った拳はブギーポップの服にすらかすらず空を切った。

ブギーポップは無感情な表情のまま、長門の首と頬から流れる血を見つめる。

「声をかけなきゃ、今殺せたな。
流石だよ、と言っておこう……。
まぁ、いい……君と戦う必要は本当はないんだからな」

風が吹くのと同時に、ブギーポップは口笛を吹きながら消えた。




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