184:佐々原海 ◆S1TzStjJG6
2013/11/23(土) 19:14:40.21 ID:1NGhiDbzo
岩長咲耶との会話なんぞ思い出しても仕方ないか。
俺はもう前科一犯がついてしまったはみ出し者。
ならば、もうとことんまで堕ちていくだけだ。
時間にして30分ほどだろうか、公園のベンチから重い腰を持ち上げると、自分のマンションへと戻った。
マンションの『シグマ・ディ・ローグ7世』と書かれた表札がかけられたドアを開けると、
まず違和感が俺を襲ってきた。
それもそのはず、一人暮らしの不摂生がたたって汚かった部屋が
綺麗に掃除されていたからだ。
床に散乱されていた本は一箇所にまとめられ、ゴミは分別されて、指定のゴミ袋に入れられて部屋の隅に置かれている。
掃除機がかけられたのか、埃もなくなっていた。
咲耶「お帰りなさい、シグマ様」
シグマ「おい、てめぇ……何勝手に掃除してやがんだっ!?」
咲耶「私、汚い部屋が苦手で……真に勝手ながらお掃除させていただきました」
シグマ「お前、自分の立場が分かってないようだな?」
咲耶「あ、お腹空いてません? 今、お料理が完成しますからシグマ様、一緒に食べませんか?」
シグマ「は?」
少女は胸の前でぽむと両手を合わせると、明るい笑顔を見せる。
まるで友達が自分の家に遊びに来ているかのような気軽さだ。
シグマ「食料なんて、どこにあったんだよ?」
咲耶「シグマ様のお住まいの近くには素晴らしいスーパーがあるんですね。とても新鮮なお野菜が手頃な値段で売ってました」
シグマ「……おい、俺は『逃げるな』と言ったハズだが?」
咲耶「でも『外に出るな』とまでは言いませんでしたよね?」
このやりとりをして気付いた。
こいつ、もしやわざと?
シグマ「おい、咲耶。お前の狙いはなんだ」
咲耶「狙いだなんてそんなそんな。私はただ>>186だけですわ」
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