899:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/01/11(土) 21:57:45.97 ID:IRS+Zhfdo
蓮路 「しかし、情報が不足している。彼の学生時代について再調査してくれないか?」
清流 「学生時代? ある程度遡った記録はもう一つのUSBメモリーにあるけれど」
氷芽 「そこで鬱屈した生活をしていたかといえば、Noよ」
蓮路 「多少は調査済みか。だが……この手のタイプは小さな切欠を拗らせている可能性もある」
蓮路 「ニートと言う割には思ったよりアルバイトには手を出していた経歴もある。……恐らく、思春期時代に何かが起こり……」
蓮路 「それが再び繰り返された事により、彼は途端ニートの道に走ったと俺は睨む」
清流 「ふむ……、二十代前半までは確かに精力的にアルバイトに手を出していた記録はあるけれど」
清流 「まぁ、そういう話なら一日だけ欲しいかな。……俺が一人で調査してみるよ」
氷芽 「こんな男の思惑通りに動かなくてもいいのよ、キヨ」
清流 「ん、と言う割にはヒメちゃんも少し面白そうじゃない」
氷芽 「気のせいよ。こんな男と居て私が引篭もりたい気分だわ」
蓮路 「……俺の精神HPが削られていくのは気のせいだろうか……」
―――― 喫茶店外、茶髪に染めた男は、女子高生の制服を纏った彼女にふと切り出した。
先にスタスタとラブホテル『ツンデレ』の方へ帰ってしまった男を思い浮かべながら。
清流 「未羽ちゃん、正直どう? 彼は」
未羽 「ヘン、というかおかしいっていうか。よく分かんない……」
清流 「の割りに、結構親密だよね。まだ日数も経っていないのに」
未羽 「そ、そんな事ないし! そう思うのはあたしが優しくて、あんなのでも同情しちゃうからだし!」
清流 「そっかー、そうなのかー。でも命社長、お似合いとか言っていたね、君達の事を」
未羽 「はぁ!? 何それ!! 社長もまたヘンなコト言うんだから!」
清流 「彼の登場により……あの人の事は、忘れられそうかい?」
未羽 「……分かんない」
あの人、神埼未羽の元パートナーであり、突然行方不明となった男の事である。
神崎未羽を育てた存在でもあり、彼女にとって少なからずといった存在でもあったその男は、未だ消息を掴めていない。
その話を切り出した風越清流を上目で少し睨むようにした神崎未羽は、次第に面を落とし、こう呟いた。
未羽 「あの人は、もう……>>900」
992Res/649.23 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。