948:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/01/18(土) 23:02:02.95 ID:fp0Cq78Zo
携帯に出るか、それを無視して彼女に応えるか……。
その余りにも煩わしいと感じた音を止めたかったのかもしれない。それは、逃げようとしたのかもしれない。
想いに応えようとも出来なかった俺は、そのまま携帯に手を掛けた。
だが、次の瞬間俺の思考は更に麻痺するようになってしまう。
未羽 「……ごめん、ミスっちゃった……」
未羽 「……刺され、ちゃった……よ……」
蓮路 「ッ!? 未羽、今何処だ、何処に居る!?」
未羽 「えへ……、アンタが居なくても、私一人でって……驕った結果がコレ……」
未羽 「西岡卓司は……キケン……。精神的にも追い詰め……られ、て……」
そこで彼女の声は聞こえなくなり、雑音だけが混じる中、俺は何度も未羽の名を叫んだ。
しかしそれに彼女はもう応えてくれず、俺の状況を見て察したのか、上坂も社長に連絡を入れるのだった。
葵 「社長、神埼先輩の場所、割り出せますか……?」
葵 「はい、はい……、それで構いません。先輩、怪我をしている可能性が……」
だが、パートナーを失うかもしれない、そんな出来事が脳裏を過ぎった途端、最早周りが見えなくなっていた。
上坂の家を飛び出し、闇雲に未羽の名を叫びながら夜道を走る。とにかく走る。走って走って、息切れしても走ろうとして……。
蓮路 「何処だよ、未羽……!!」
アテが無い訳でも無かったが、西岡卓司のアパート前には彼女の姿も無く、
一人闇雲に突っ走って、どうしようもなくなっては蹲り、自分の無責任さを嘆く中、再び携帯が鳴ったのだった。
葵 『神埼先輩の場所、割り出せました。……場所は、>>949だそうです』
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