過去ログ - 野原しんのすけ(15)「ねえヘタレのオジさん、言葉のままに歪めてみれば〜?」
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945:>>1 ◆aMcAOX32KD1b[saga]
2014/08/13(水) 21:12:58.86 ID:U4y8A4z+0
「アウレオルス?」

上条は冷静な彼を不思議に思った。
ナタリーの台詞には、誰よりも彼が怒ってもおかしくないはずなのにと。
そんなアウレオルスがゆっくりと話し出した。

「当然、貴様に言われずとも理解している。この女の為には私もまた、誰一人として殺してはならぬとな」

「あら、じゃあどうするつもりよ」

「……『降れ、炭酸の雨』」
                       スパルトイ
ナタリーの問いには答えず、『黄金錬成』を使い『蒔かれし者』達を溶かす。

「……使い魔の破壊は出来ても私は殺さないとでも言いたいのかしら?」

「魔力の残量を試しただけだ。釈然、あと一度ならば問題なさそうだ」

『黄金錬成』で何かするつもりのようだが、何をするつもりなのだろうか。
上条には解らなかったが、その場で彼の意図を理解していた者が一人居た。

「ほいほーい、ほんじゃま始めますか」

しんのすけが手袋をした両手を、しっかりとナタリーの背中にはりつけた。

「なんのつもりかしら?」

ナタリーが問う。
            アスクレピオス
「オラのこの原典級霊装『魔法軍手』は、触れたモノを何でもナオス事ができる……」

アウレオルスが続きを引き取る。
       ・・
「その状態で、こうすれば如何なるか……『転位せよ、吸血殺しの血よ』」

「がっ!?」

ナタリーの身体から灰が噴き出す。

「もしかして。私の血を!?」

「口内と体内に直接、数的程『転位』させた」

姫神に対し、アウレオルスが答えた。
おそらくこの方法を、しんのすけは三沢塾前の広場でナタリーに会った時には思いついていたのだろう。
吸骨鬼に対し何か策は無いかと訊ねた時、彼は『黄金錬成』の使用条件をまず気にしていた。
加えて彼の『手袋』の効果。
結局は聞きそびれた『策』だが、アウレオルスが理解するためのヒントは充分出揃っていた。
そして元は自分のアイデア、アウレオルスが何をしようとしているのか、しんのすけにはすぐに解った。

「スゴい、これが『吸血殺し』……一歩間違えば私達もこうなっていたのかもね」

クリアが顔を青ざめ、良は思わず口元をおさえる。
全身から灰を吐きながら、ナタリーがうめき続けている。
姫神秋沙が生まれ持った持った原石『吸血殺し』は、その血を口にした吸血鬼を『例外無く殺し尽す』モノだ。
亜種や傍系である吸骨鬼であったも、その能力から逃れるすべは無い。
一方しんのすけが持つ『手袋』はあらゆるモノを直し、治す。
使用回数制限が無くなった今、こちらもまた例外は無い。
ならばその両方の効果を受けているナタリーはどうなるか……

「灰が。止まった」


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