過去ログ - 野原しんのすけ(15)「ねえヘタレのオジさん、言葉のままに歪めてみれば〜?」
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◆aMcAOX32KD1b
[saga]
2014/08/15(金) 00:11:42.05 ID:xy/iBCuB0
「お前は俺の右腕をもぎとった……だがなあ」
上条は思う。
今自分を襲ったのは『片腕を失う』と言う『不幸』なんかじゃ無い!!
『片腕を失ってなお平気な男を演じるチャンスを得た』と言う『幸運』だ!!
「お前、俺の能力が右手だけだと思ってねえか?」
そして上条当麻は、その幸運を掴み取る。
「ヒッ!?」
ナタリーが短く悲鳴を上げる。
彼の失くなったはずの右腕、その切断面から、
何か透明なモノが形に成ろうとしていた。
「何なのよ!?何なのよソレはぁぁぁ!?」
ソレはやがてドラゴンの頭部の姿と成り、ナタリーに襲いかかる。
「「「なんか出て来たあああぁぁぁ!?」」
クリア、良、しんのすけが驚き叫ぶ。
他の者達もあまりの事態に開いた口が塞がらない様子だ。
そのドラゴンは『幻想殺し』と似た、もしくは同質の力を持っている様でその牙の先がナタリーに触れた瞬間、彼女の身体が自由になった。
身を大きくそらし初撃を回避すると、『右手』を捨ててその場から転がる様に逃げ惑う。
しかしそれも、長くは続かなかった。
「「「増えたああああああぁぁぁ!!???」」」
何時しか上条の右肩から延びるドラゴンが、更に七頭追加されていた。
「……そんな、私は……負けるワケには……」
文字通りの八方塞がりとなったナタリーに、竜達の大顎が、容赦なく襲った。
やがてドラゴン達は消え、その場には仰向けに寝る喪服の美女だけが残っていた。
そして数秒後……
「はっあまりの事にボーっとしてた」
まずしんのすけが我に返り、上条の腕を治そうと彼に近寄って見れば、その右腕は既にキレイサッパリ治っていた。
は
「え?ひょっとして生えてきた?」
イカサマ
「いや、ちょっとしたトリックだよ。後で説明するからさ」
じきに仲間達が彼の本に集まり、その腕を確認する。
「……ん、うん」
倒れていた喪服の女が目を覚ます。
「……此処は?私は……?」
しかし倒れる前の彼女とはあまりにも雰囲気が違っていた。
な
「唖然、記憶を失くしているのか?」
辺りを見渡すと、彼女は弱弱しく不安げに此方に問い掛けて来た。
「坊やは……?私の坊やは何処?」
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