10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/11/11(月) 00:24:26.86 ID:3fMmVyzW0
それに次の駅でさらに人が入ってきたら、佐藤を完全に見失ってしまう。
私は子豚のおっさんにお願いする。
(お願い、次の駅で助けたいから、停車の衝撃で転がったように見せかけてくんない?)
子豚は逡巡したけれど、3回くらい小刻みに震えて頷いた。
次の駅のアナウンスが流れる。
早く早く。
ホームが見えてきた。
電車が止まり始める。
車内が大きく揺れる。
子豚が転がっていく。
私は子豚の後に続いて、すぐに佐藤の制服を掴んだ。
「ほら、学校遅れるよ!」
「え?」
佐藤は顔を上にあげて、目に涙を溜めながら、口をアホみたいに開いていた。
子豚を肩ごしにちらりと見る。
あんたはいい仕事したよ。
心の中で礼を言って、私は佐藤と途中下車した。
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