過去ログ - ウサミ「狛枝くん、みなさんと仲良くしてくだちゃい」狛枝「えっ」 2周目
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911:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/27(水) 06:41:12.41 ID:yKB+E4So0
「最後の瞬間、由絵のそばに勝平がいたなら、いいのにな」

 空太はその言葉に押し黙って、もう一度なんと言おうかわからなくなって、目元を拭うような仕草をする果帆をもう一度見つめ、思い切って、言葉を発した。

「勝平、探そうよ、確かよう。それに、白百合、絶対見つけよう。小日向や和歌野も、アキラたちも。俺も、夏季たちに会いたい。な、一緒に頑張ろう」

 そして空太は、思い切ってその肩に触れた。唐突に、一ヶ月ほど前、教室で和気藹々と部屋決めや班決めをしていた、あの時間を思い出した。──荷物持ちは任せたわ! ──間宮の方が力ありそうじゃん! とんでもない、つい男勝りな口調に騙されるけど、きっと本当は、果帆は、女の子らしい女の子だったのだ。この細い肩に、力があるようには思えなかった。
 少し目を張って果帆が空太を見つめ返す。少しだけ瞳が潤んでいたが、自嘲気味に笑って、いつもの憎まれ口に戻った。

「当たり前だろ、絶対に諦めないからな」

 空太も笑んで、頷いた。
 日が暮れる前に準備はしておこうと言うことになった。買い置きしてあった水分や食料を調達して、デイパックに詰めていく。その途中で、果帆が小さな声で呟いた。


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