33: ◆ep89LxT8I.[saga]
2013/12/01(日) 17:11:10.38 ID:iVPKIV6/0
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「じゃあミサカ今日はあがるね。荷物とってくるから待ってて」
そういって番外個体は対局している卓ひとつひとつのオヤジ達にあがりまーす、お疲れ様でーすと挨拶をしながら店の奥に消えていった。
黄色いエプロンの男―――もとい店長は黄泉川たちをとりあえず写真を広げた卓に座らせて、ミサカちゃんはああいっているけど、と温かいコーヒーを二人に振舞いながら話す。
「お姉さんたち、麻雀はされますか?一局サービスするからミサカちゃんと打って行きません?」
人の良さそうな店長の申し出に、黄泉川と一方通行は顔を突き合わせる。
そのとき。
一方通行のポケットの携帯に着信が入った。
通話ボタンを押すと耳に携帯をあてるまでもなく、音声が炸裂する。
『ねーねーねーー!!まだ帰ってこないのーってミサカはミサカはお風呂上がりのアイスを楽しみにお出かけを我慢していたのにアイスアイスアイスぅぅぅ!』
『ずっとこんな調子なのよ。もう私じゃ抑えきれないわ…何時に帰れそう?』
一方通行が呆れ気味に舌打ちをすると、黄泉川は店長の申し出を断っていた。
「せっかくですが妹が待ってますんで」
「ずいぶん小さい妹さんがいらっしゃるんですねー。まぁまた遊びに来てください」
「お待たせーミサカ準備できたよ。帰ろ」
「お疲れ様ミサカちゃん、今度お姉さんが休みの時に一緒に連れて遊びに来てね。弟さんもね」
「「ぶフッ」」
「…?」
「それじゃ、お邪魔しました〜」
誰が弟さンだコラ、と鮮血のような瞳で恐ろしい睨みをきかす白い少年を引きずりながら黄泉川と番外個体は帰路についた。
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