過去ログ - 苗木「穴に落ちたら別世界?」舞園「たぶん違うと思います」
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カタツムリ
◆VVBcRnN7PuNW
[saga]
2013/11/20(水) 23:38:06.20 ID:H2DQNfv60
街の中心には、石造りの巨大な城がある。
細く長い柱や梁(はり)が幾重にも組み合わされることにより、ひとつの巨大な構造物を作り出している。
円柱や流形線の柱が互いを支え合うようにして建ち並び、それらの柱を繋げるようにして、梁が渡されていた。
梁はアーチ(円弧)であり、その頂部は尖がっている。
この梁の名前は、尖頭アーチと言う。
それは高さと細さをより強調する装飾性の象徴であると同時に、垂直方向の負荷を容易く分散する合理性の象徴でもあった。
これは、中世ヨーロッパ後期に花開いたゴシック建築……その代表的特徴のひとつである。
……もっとも、迷い込んだ苗木はそんなこと全く分からず、ただ圧倒されるだけであった。
(桑田クンのときと違って、建物ひとつひとうに妙な迫力があるような……)
夢を見ている人物の強いこだわりが反映されていることを知らない苗木は、ただボーっと城を眺め続ける。
すると、巨大なステンドグラスの時計板、巨大な尖塔、城を取り囲む城壁や堀などが見えた。
(ゲームか漫画で一回くらい見た気がするけど、こうやって実物大で見てみると、すごいな……」
夢の中だと言うのに、苗木は感心してしまう。
そして、ため息が出てしまった。
(どこ行けばいいんだろう……。こんなに広いと分からないや。説明なしでRPGをやってる気分だ……)
苗木は今度は街を見る。
そこは大勢の人間でにぎわっていた。
行商人が行き来し、フェルト帽と呼ばれるつばのない帽子を被った男女が中心となって買い物をしている。
フェルト帽の中には、頭頂部の布が余っており、まるでサンタの帽子のようにぶらさがっているものもあった。
それは、まるで映画などで妖精の被る帽子のようである。
(……というよりも、妖精みたいな人が何人かいるような。頭身がおかしいというか)
よく見れば、ファンタジー世界に出てきそうな存在がちらほらといる。
コスプレだと言われれば信じられるレベルの者から、体格レベルでおかしい者まで色々いた。
ずんぐりとしていて妙な愛嬌をもった頭身のおかしい者もいる。
「……って!? 山田君!?」
「…………はて、どなたでしたかな?」
山田だった。
どう見てもドワーフとしか言いようがない山田だった。
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