過去ログ - 【夏目友人帳】夏目「怪異とは世界そのものなのだから」【化物語】
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33: ◆nmAvZeW.uA[saga]
2013/11/16(土) 21:24:41.15 ID:KwxV5mCP0
離れていく二人を見ながら先ほどまでの学生達がどうしてこっちを見ても通り過ぎて行ったのかようやく悟る。

あれは女の子を泣かせた男子を見て敬遠していたのではなく

1人で妙な行動をとっている男子から敬遠していたのだ、と。

もう一度、泣いている目の前の少女を観察する。

こんな風に泣いているところは今まで見たことはないがその姿は間違いなく自分のよく知る友人だ。

だがある一つの可能性を消すために念のため問いかける

「君は、多軌だよな?」

妖の中には人に化けるものもいる。

自分がおそらく一番よく知っている妖も少なくとも二人の人間の姿に化けることが出来るのだからもしかして、と思った質問だった。

はたして、泣いてはいたものの最初よりも嗚咽が収まってきた彼女はコクリ、と頷いた。

ほっとするも今度は別の問題が浮かぶ。

一体彼女の身に何が起きたのか。

そう問おうとしていまさらその事実に気づく。

同時にこれが完全に妖絡みの物だとも。

多軌は今おれの前に立っている。

そして今、朝方で日の位置もそう高くはない状態では影は横に伸びることになる。

現に今自分の影はあまり舗装されてない土手の道の上にはっきりと黒く浮かび上がっている。



だが

多軌透の足元には

当たり前のようにあるはずの影がまるで刃物か何かで切り取られたようにほとんど存在していなかったのである。



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