過去ログ - 【安価】苗木「今日から2年生か・・・」【ダンロン1+2】
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/26(火) 06:08:26.41 ID:BVhJwVsq0
千尋の足は速く、薫は引きずられるようにして走った。
ちーちゃん…息、切れてる…
薫を追っかけて来てくれたんだ…あんなに酷い事言ったのに…
今も、1人で逃げればより確実なのに…
薫の目から涙が溢れた。
何で千尋の事を疑ってしまったのだろう。
あんなに一生懸命作業していたのに。
転校生の周防悠哉(男子11番)が来た時には、皆を守ってくれたのに。
政府を恨むあの表情は、気持ちは、嘘であるはずがないのに。
どうして――
ドンッ
銃声が響いた。
薫の腹に、穴が開いた。
薫は咳き込み、血の霧を舞わせ、重力に従って、倒れこんだ。
近くにいるはずの千尋の声が、遠くに聞こえた。
千尋のここまで感情を露わにした声は、初めて聞いた。
声がもう出せない…
でも、最期に…言わなきゃ…言わなきゃ…
「…ぃちゃ……ごめ……
あ…り……と……
がん…ば…て……」
絶対、計画を成功させて。
佑ちゃんの、ナッちゃんの、皆の、仇を、討って――
千尋は持っていた薫の左腕を地面に置き、肩に掛けていたウージー9ミリサブマシンガンを手に取った。
誠のいるであろう方向に向けて、弾切れになるまで、引き金を引き続けた。
誠のものであろう呻き声が聞こえた。
生死、怪我の具合は全くわからなかったが。
足音が聞こえた。
遠ざかっていく、誠が逃げたようだった。
しかし、千尋には追いかける気はなかった。
ウージーを地面に置き、薫の動かなくなった体を抱き上げた。
見た目からして軽そうだと思っていたが、血が抜けたからだろうか、その軽さは予想以上のものだった。
銃声を聞いて心配したのだろう、斎藤穂高(男子8番)がその場に駆けつけるまで、千尋は薫を抱いたまま、動くことなく、誠の去ったであろう方角を見つめていた。
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