過去ログ - 【安価】苗木「今日から2年生か・・・」【ダンロン1+2】
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953:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/26(火) 06:14:13.17 ID:BVhJwVsq0
プログラム本部である中学校の東側にあたるD=05エリアを、桐島伊吹(女子4番)は歩いていた。
…あそこに、あの政府の犬たちがいるってわけね…

伊吹は冷ややかな目で、木々から僅かに覗く中学校を見た。
そこから目をそらし、左手で後ろで1つに束ねられたパーマを当てた栗色の髪を、無意識のうちに触れた。

手を下ろす時、両耳についているピアスに手が触れた。
金色の小さなプレートが釣り下がっているそれは、数ヶ月前に知り合った男から貰った物だ。
別に、特別な存在ではない。
何となく興味を持った出会い系サイトで知り合い、ただ2,3度一緒に出かけたくらいの、本当に『知り合い』レベルの男。
はっきり言って、もう顔も覚えていない。
そんな男から貰ったピアスをつけ続けているのは、単にデザインが気に入ったから、という理由からだ。
だからといってそんなに大切にしているわけではなく、別になくなったらそれはそれで良い、という程度の物だ。

伊吹には人や物に対する関心・執着心がない。
整った顔立ちの伊吹は、今までに何人もの男に声を掛けられた。
その相手に付き合うかどうかは、伊吹の気分次第。
どんなに周りから見れば魅力的な相手でも、伊吹の気分が乗らなければ完全に無視する。
人から貰った物も、気に入らなければ捨てるし、気に入っていても『宝物』にはなりはしない。

それは友達にも言えることだ。
同じグループの金城玲奈(女子3番)を殺害した時も、友達を失ったとは考えなかったし、悲しくも何ともなかった。
ただ、『ああ、あたしは人を殺したんだ』と冷静に感じただけだ。
放送で中原朝子(女子13番)と三河睦(女子17番)の死を知った時も、『あ、そう、死んだの』と考えただけだ。
グループの自分以外のメンバーが死んでいても、悲しくも何ともない。
そもそも仲間というよりは、ただ一緒にいただけの他人。
他人に関心を持たない伊吹にとっては、他人が死んでも関係無い事だ。

しかし、今回珍しく伊吹は物事に関心を持った。
“プログラム”だ。

人殺しには興味が無くはない。
だからといって、やる気マンマン、というわけでもない。
人を見つけた時に気が向けば相手をするし、気が向かなければ素通りする、という程度のものだ(それでもキルスコア現在2位はなかなかのものだろう、もちろん本人は知らないが)。

例えば、伊吹は前日の昼過ぎにアスレチック公園内を移動していた時に、長門悟也(男子14番)と羽山柾人(男子16番)を目撃した。
何かもめているように見えた。
銃声も聞こえた。
運動神経が人並み以下に見える2人を襲う事は簡単だったかもしれないが、その時は日が真上に昇って暑かったので、気が乗らずにやめた。
逆に、4時間ほど前に津田彰臣(男子13番)と高山淳(女子11番)に見つけられた時は、気が乗らない理由も無かったので殺害した。


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