過去ログ - 【安価】苗木「今日から2年生か・・・」【ダンロン1+2】
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2013/11/26(火) 06:16:13.67 ID:BVhJwVsq0
伊吹は眉間にしわを寄せた。
木の枝が折れる音がした、気がした。
気のせい…?
伊吹は顔をあまり動かさないようにして、横目で見た。
見えなかったが、間違いない。
誰かが、いる。
伊吹は支給されたFN ブローニング・ベビーを気付かれないように手に取った。
お芝居は今からじゃ通用しないわね…
こんなに死体をまじまじと見てるんだもの、怪しまれる…
…真っ向勝負ね。
分が悪そうなら、隙を見て逃げる、殺れそうなら[
ピーーー
]…
「誰!?」
伊吹はばっと振り返り、ブローニング・ベビーを相手に向けた。
木の際、伊吹をじっと見つめている少女の影に、伊吹は安堵の息を洩らした。
ぼんやりとしたシルエットしか見えなかったが、小柄な身体に風になびく肩に届くくらいの髪の毛。
今生きているであろう女子の中では、2人しかいないはずだ。
そして、どちらであっても、負ける気はしない。
大丈夫、逃げなくても殺れるわ、この子なら…
「誰?
暗くて見えないのよ。
黒川さん? それとも結城さん?」
まあいいわ、どっちでも。
死ぬ人に興味は無いし。
伊吹は影に向けて発砲した。
初めてにしてはなかなかの腕前だった伊吹、今回も狙い通りに撃てた。
あくまで目標物が静止していればの話だが。
影は素早く動き、恐らく弾をかわしただろう。
伊吹は目を見開いた。
そんなバカな。
どちらであってもこんな素早く動けるなんて、ただの中学生が。
何で……
どっちなのよ、どっちがこんな動きを…
次の瞬間には銃声が響いていた。
伊吹は弾かれたようにのけぞり、そのまま仰向けに倒れた。
豪の亡骸を枕にして。
驚愕の表情を浮かべた伊吹の額には、ぽつんと穴が開けられていた。
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