過去ログ - 【安価】苗木「今日から2年生か・・・」【ダンロン1+2】
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/26(火) 06:20:36.94 ID:BVhJwVsq0
「ねぇねぇ、4組ってプログラム対象に選ばれたらしいよ?」
「だよね、だって修学旅行の帰りに4組のバスだけ消えちゃったもんね」
「あのクラスってかっこいい人多かったからショックぅ」
「アハハハッ、面食い!!」
神奈川県四宮市立篠山中学校、今プログラム開催中のクラスが所属している中学校では、プログラムの噂で持ちきりだった。
空っぽになった教室。
休み時間には周りに人が集り、話で盛り上がっている。
屋上も縄張りにしていた面々は誰もいないので、他のクラスの連中が溜まっている。
「なぁなぁ、誰が帰って来るんだろな?」
「オレはなぁ…不破に500円だな、アイツは悪魔だからな。
殺し回ってんじゃないの?」
「それだったら真田だろ、アイツ強いぜ?」
「曽根崎もチビだけど強いからな、アイツじゃねぇの?」
「新島はどうよ、乱暴さなら1番だろ?」
「誰でもいいや、どうせこの屋上はもうオレらのモンだし?」
「案外あっけないかもだぜ、ギャハハハハハッ!!」
無神経な会話。
あくまで他人事、自分に火の粉が降りかからなければ良い。
もちろん、そんな人ばかりではない。
今回の事でショックを受けている人も少なくない。
塚元小雪(同校3年1組)もその1人である。
小柄な体に肩までのストレートヘア、人形のような容姿をしている少女は、考え事をする度に涙を流しながら、思いを馳せる。
愛しい人に。
人殺しになんてなってほしくない。
だけど、生きて帰ってほしい。
お願い…どうか無事で…
藤馬――
舞台はプログラム会場に戻る。
西にプログラム本部を臨むD=06エリアを、稲田藤馬(男子4番)と斎藤穂高(男子8番)は西に向かって進んでいた。
昼前に見えた火災、その原因を探る為に。
中学を炎上させる為に用意してきた物が原因でない事を、信じたい。
その足取りは、非常に重い。
というのも、穂高がまだ椎名貴音(女子8番)の死によるショックから抜け出せていない為だ。
すぐに元気になれ、という方が無理な話だと思うが。
穂高が貴音の事を好きだった事は、直接聞いた事はないが、知っていた。
バンドの練習中も、いつも貴音が所属する陸上部のほうを見ていた。
教室でも貴音と話をしている時の穂高は、小学生かと思うほど無邪気だった。
好きだった人が突然いなくなった。
この気持ちはどんなものだろうか。
わからないけれど、胸が張り裂けそうなほど辛いものに決まっている。
多分、お前は今こんな思いをしてんのかな…
してなかったらちょっとヘコむぞ?
でも泣いてたりしたら…あ、それも辛いな…
小雪とは小学生の頃からの仲。
その頃から趣味で弾いていたギターを、最初に聴いてくれた人。
「下手くそぉ」と笑いながら、それでもずっと聴き続けてくれた。
言いたい事ははっきり言う、それでいて周りに気を遣うことができる優しい人。
もう会えないかもしれない。
ここから脱出できても、そうすればお尋ね者だ。
会いに行って小雪に迷惑がかかるかもしれない。
辛いな…穂高とオレ、どっちが辛いんだろうな……バカだな、オレ、そんなん比べるモンじゃないよな…藤馬と穂高。2人の付き合いも長い。小学生の頃、初めて同じクラスになった時からの親友だ。一度カラオケに行った時に、穂高の歌声に惚れた。音が正確で、それでいて何かを訴えられるような澄んだ声。穂高の声に見合うギターを弾けるようになりたい、という新しい目標ができた瞬間だった。「藤馬…」久々に聞いた穂高の声。当然の事だが、沈みきっている「ん?」「…ごめんな、貴音探しに連れ回して…おまけに何かもう…話し相手もできなくて…」声と共に考えまで沈んでいる気がする。藤馬は精一杯の笑顔を浮かべた。
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