過去ログ - 【安価】苗木「今日から2年生か・・・」【ダンロン1+2】
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2013/11/26(火) 06:47:47.65 ID:BVhJwVsq0
破裂音と共に放たれた弾は、瑠衣斗の足元へめり込んだ。
瑠衣斗の表情が、明らかに強張った。
「大人しくしていてちょうだい、せっかく今は殺さないでいてあげるんだから」
雪美はそう言ってにっこりと笑むと、2人に背中を向けて歩き出した。
賢吾は後ろから再び撃たれやしないかと暫く瑠衣斗をじっと見ていたが、瑠衣斗は再び銃を構えるそぶりは全く見せずに俯いている咲良を気遣うように何事か声を掛けていたので、雪美の背中を追うことにした。
何か、咲良に向けて声を掛けたい。
だが、そんなことが赦されるはずがない。
咲良にとっての自分は、幼馴染を奪った敵なのだから。
「…雪美」
賢吾が名前を呼ぶと、雪美は振り返らずに「何?」と短く答えた。
「どうして…あそこまで上野原を嫌うんだ?」
雪美が咲良へ己の感情をぶつけた時から疑問に思っていたことを口にした。
どうしても理由がわからなかった。
賢吾自身が咲良へ想いを寄せているからという理由もあるかもしれないが、咲良には殺したいと思う程に厭うような要素は見当たらないので。
「さあ…どうしてだと思う?」
雪美が足を止め、振り向きながら質問を返してきた。
そして、賢吾の言葉を待つことなくすぐに前を向いて歩き出した。
賢吾はその場に立ち尽くしていた。
いや、まるで金縛りにでも遭ったかのように、足が動かなかったのだ。
同時に、雪美の質問の回答を考える思考回路も、停止していた。
雪美を追わなければならない、けれども、追うのが怖い。
賢吾が再び一歩を踏み出すまでに、約10秒の時間を要した。
それ程までに、振り返った時の雪美の目は冷たかった。
今までのものとは、比べ物にならなかった。
雪美の恐ろしく冷たい瞳と声。
咲良の絶望に打ちひしがれた姿と泣き顔。
賢吾が想いを寄せる咲良へ向けられた雪美の嫌悪に満ちた言葉。
賢吾が想いを寄せる咲良から発せられた死を望む言葉。
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