128: ◆Q2Rh6LUPmsVj[saga]
2014/04/19(土) 05:23:23.52 ID:Ayy57t3L0
その数日後、ちょっとしたきっかけから、シンジはその時の事をアスカに話す事となった。
「そう……ミサトがそんな風にね……」
アスカはそれだけ言うと、まるで何も聞かなかったかの様に冷蔵庫からアイスを取り出し、そして自分の部屋へと普段通りに戻っていった。とはいえ、きっとアスカにも気持ちは伝わったんじゃないかとシンジは思う。
アスカもまた、その数日後にネルフでちょっとしたきっかけからリツコにその事を話した。
「ミサトらしいわね……」
リツコはほんの少しだけ目を伏せると、持っていたコーヒーに軽く口をつけた。しばらくして、「苦いわね……」と小さく呟く。その口調は少し淋しげにアスカには聞こえた。
リツコもまた、その数日後にちょっとしたきっかけからマヤにその事を話し、聞いたマヤもその数日後にちょっとしたきっかけから青葉に話し、聞いた青葉もその数日後にちょっとしたきっかけから冬月に話し、聞いた冬月もその数日後にちょっとしたきっかけから日向にその事を話した時には内容が大きく変わっていた。
「何でも、葛城君は今、空を飛ぶ事に興味があるらしいな」
「空……ですか……?」
「ああ、その様だ。何でもパラセーリングやバンジージャンプによく行っているとか……。ひょっとしたら、スリル狂なのかもしれんな」
「まあ、確かに葛城さん、車の運転とか見ると、荒いというより激しいですからね。にしても、空ですか……」
ミサトに好意を寄せていた日向は、ひょっとしたらそういう話がデートに誘うきっかけになるかもしれないと、早速、スカイダイビングのネット予約をした。
つまり要約すると、空から日向マコトが降ってきたのはミサトのせいである。
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