145: ◆Q2Rh6LUPmsVj[saga]
2014/04/21(月) 19:40:06.19 ID:DQLGVl4x0
全ての授業が終わった後。
カヲルはようやく事の真相を知らされ、その時、彼はあからさまに落胆した。
レイは興味がなかったので、気にしなかった。
教室では、クラスメイト達がそれぞれ帰宅の途につこうとしている。
もっとも、今日はシンクロテストがあるので、シンジ達はネルフへと赴かねばならなかったが。
アスカがふと思い出した様にシンジに尋ねた。
「そういえば、シンジ。もう着ぐるみ乾いたんじゃないの?」
シンジは軽くうなずいた。
「うん。多分……。取りに行ってくるよ」
シンジは気の進まない様子でとぼとぼと屋上に向かって歩き出した。屋上での股間の一件を思い出して憂鬱な気分になったのである。
しかし、それを見て、アスカは別の勘違いを起こした。
「何よ、その態度は。アタシが作った着ぐるみを着るのがそんなに嫌なの? 嫌なら嫌ではっきり言いなさいよ」
別にアスカはシンジを責め立てている訳ではなかった。単純に、シンジが着ぐるみを着るのが嫌かどうかを確認したかっただけである。それがこういう言い方になってしまうのは、彼女のその損な性格のせいだろう。
「違うよ、アスカ。そういう訳じゃないよ」とシンジは慌てた様に返す。
「じゃあどういう訳よ。はっきり言いなさいよ」
「弐号機の人、やめて」
不意にレイが間に割って入った。
彼女もまた別の勘違いを起こしていた。
シンジが着ぐるみを無理矢理着せられているのだと思ったのである。
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