過去ログ - 碇シンジの日常
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29: ◆Q2Rh6LUPmsVj[saga]
2013/11/28(木) 16:17:19.83 ID:wnt+OhXy0
式波・アスカ・ラングレー。

彼女はいわゆるツンデレと呼ばれる少女であり、とかくストレートな愛情表現が苦手だった。

シンジの側にいたいのに、いたくないふりをする。

シンジの事を好きなのに、シンジの事をどうでもいいと思っているようなふりをする。

例えるなら、アスカは変化球しか投げれないノーコンピッチャーであり、シンジは死球を怖がって打席に立とうとしないバッターであった。

アスカとしてはシンジがどうして打席に立たないのかが不満であり、シンジとしてはアスカがどうしてストライクゾーンに投げないのかが疑問なのである。

結局、アスカは恋に対して不器用であり、シンジは恋に対して臆病だったのだ。

言葉にすれば、ただ、それだけの事でしかない。


不器用な少女と臆病な少年は、それを互いに知らないまま、今日も並木道を手を繋いで歩く。

片方は頬を軽く染め、もう片方の足取りは覚束ない。

近所の幼稚園児は羨ましがり、母親にねだった。

「猫ー! 僕も手を繋ぎたいー!」

彼らはぱっと見幸せそうだった。

特に猫の着ぐるみの方は常に笑顔で幸せそうだった。

その日は気温が40度を越えていた。



本当の事など誰にもわかりはしないのである。


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