3: ◆pdkDwyOMVs[saga]
2013/11/23(土) 03:24:12.86 ID:zdYFFzyGo
小梅と初めて話したのは、オリエンテーションの日の廊下での事だった。
慌ただしく体育館へ急ぐ新品の制服の群れを外れて、
小梅は一人、音楽室の前でぼーっと立ち止まっていた。
バスに乗り遅れてHRを欠席した私は、
内容を聞いておこうと思って彼女に声をかけた。
「あの…… 白坂さん、だよね?」
「え? うん。えっと……」
「✕✕でいいよ。何してるの?」
「”あの子”が、ここにいるよ、って」
「はぁ?」
思わず生返事をしてしまった。
私の態度の急変にびっくりしたのか、黙りこくってしまう。
「ごめん。それより、はやく行かないと怒られるよ?」
嫌な空気を払うように、小梅の左手の袖を引き、体育館へと急いだ。
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