17:iw9CbjUR0[saga]
2013/11/23(土) 22:29:50.61 ID:CXnOni3h0
「おお、できたか」
「はい! できたとき、すごく感動しました!」
やよいが何の曇りもない目で、彼に伝えた。
「どうやって作った?」
「……どうやって、ですか?」
あずさは顎に人差し指を当てて、考える。その間に、雪歩が答えた。
「えーっと……皆でコツを話し合って……こうしたらできるんじゃないかとか、ああやった方が、確率は高いんじゃないかって……」
「あ」
春香が、思わず声を漏らした。
「どうした春香?」
「…………私たちに、これをやらせた理由って……皆と協力してほしかったから?」
「……鋭いな」
彼は、当たった春香の勘に驚き、頭をぽりぽりと掻く。
「律子とのレッスン風景も、見させてもらってな。律子の言った言葉に、ダンスはみんなでやるって言葉があったんだ」
「それ、確かにいわれました。あの時、すっごく怖かったんです……ぐすん」
思い出して泣きそうになる雪歩の頭を、あずさはそっとなでる。
「そうか、これかってな。皆との協力をして、完成したものを見たときの喜び……小さなことでも、それを学べたら、きっとダンスもよくなるって……そう思ったんだ」
実際、彼女たちはトランプタワーに取り組み、そこで協力することで、完成させたものを見て、皆で喜んだ。このことが、ダンスにも歌にもプラスになる。そう彼は思ったのだ。
事務所の教訓である、『団結』。これが、現在のフェスに出る彼女たちに、一番足りないものだったのだ。
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