30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/11/23(土) 23:59:46.24 ID:CXnOni3h0
二人の間に、沈黙が流れる。ジュピターが来たことは、あえて言わないことにした。
「ごめん」
「……それはこっちが言うべきセリフですよ」
「いや……俺がもっと春香のことを見てあげるべきだったなって……」
「……その気持ちだけで十分です。今回は完全に私の責任だったんで……ただ」
春香が、そこで言葉を切り、窓の外を眺めた。そして続ける。
「そのことを差し引いても、絶対にジュピターに勝てることはなかったと思うんです」
「……ああ、確かにそうだ。それも俺の力不足だ」
「いえ、プロデューサーさんが、用意してくれたトランプタワーが無かったら、絶対に私たちはあそこまで行かなかった。これは事実ですから、自信持ってください」
春香にそういわれると、不思議なことに自信がわいてくるのはなぜだろうか。
「悔しいです……すごく」
「俺も、悔しいよ」
「でも、悔しいってことは、まだ頑張ろうとしてるってことなんですよね」
「……そうだな、そうかもしれない」
「だったら、まだまだ伸びると信じて、頑張りましょう」
春香が彼の手をしっかりとつかんだ。
「だから、これからもプロデュース、よろしくお願いしますね」
「……春香」
しっかりと、春香の柔らかい笑顔を見る。彼はもう一度、笑顔を作り直した。
「ああ。もちろんだとも」
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