176:舞園「×××××××××」 ◆P7wTWfu4wDoL[saga]
2013/11/26(火) 01:28:10.43 ID:k153DsmR0
すると、苗木君はまるで私の心の声――今まで一度も現実で届いたことのない私の声――を聞いたかのように、こう叫びました。
まるでエスパーになったかのように。
苗木「迷惑なんかじゃないよ!」
「えっ…」
苗木「確かに、知らなかった事実を聞く事で何かが始まってしまうのかもしれない…」
苗木「だけどボクは、それを迷惑だなんて思わないよ。絶対に…!」
「苗木君…」
苗木「だから、いつでも話して欲しい。遠慮なんかしないでさ。」
苗木君の叫びが私の心を崩しました。
私の心がひっくり返っていきます。
今までいくつもの夢を見ていた現実の私自体が夢になっていく感覚……。
夢の中で私を演じていた私が現実になっていく感覚。
いくつもの世界が遠くに消えていく感覚。
他の世界の記憶が体験したようで体験していない感覚へと変わっていきます。
「…はい!」
私は生きている舞園さやかとして返事をしました。
まるで新しい一歩を踏み出したかのように、活き活きと喋りました。
このとき、私はカツン……と一歩前へと踏み出したんです。
「やっぱり、苗木君は素敵な人ですね…ありがとう、苗木君…」
私は微笑み感謝しました。
そして、決意を新たに言いました。
「今はまだ…だけど…でも、その時が来たら…聞いてくださいね」
苗木「うん、楽しみにしてるよ」
「ええ、私も楽しみです…」
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