過去ログ - 大和田「安価でハーレム?まだやるのか?」
1- 20
143:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/26(火) 08:51:20.32 ID:BVhJwVsq0
ああ、裕一郎くん今頃どうしてるんだろう。
南海も古都美も羨ましいったらないわっ。
裕一郎くん、ああ見えて怖がりさんだから震えてないかしら…ないか、それは。
そういうのを周りに見せないのが、裕一郎くんだもんね。

いや、今はそんなことを考えている場合ではない。
考えて現実逃避してしまいたいのは山々なのだけれど、しっかりと現実を見据えなければいけない。
既に銃声は数回聞こえている。
クラスメイトが、クラスメイトに向けて発砲しているのだ。

「うーん…みんなと戦ったりせんと出られるなら…それが1番ええ方法よねぇ…
 でも引っ張ったら爆発する言うてたし…どうすればええんやろ…」

こちらはこちらで、緊張感はないのかと言いたくなる程のおっとりした口調。
天然のウェーブがかかった肩までの黒髪、太めの眉と穏やかな垂れ下がった目、クラスの女子の中では最も大きな体つき――誰が見ても初見でのんびりやさんだということがわかるであろう荻野千世(女子三番)はふうっと溜息を吐いた。
千世ともそれ程深い付き合いがあるわけではないので千世について知っていることはあまりないが、確か小学生の頃は兵庫県に住んでおり、父親の転勤をきっかけにして帝東学院を受験し入学したらしい。
一般入試で合格しただけのことはあり、見かけによらず頭が良い(ま、あたし程じゃないけどね。こう見えても頭の良い人が割と多いA組内で常に10位以内をキープしてますから)。
ただ、見かけ通り運動能力は非常に低く、特に反射神経が鈍いと思う。

優人、雄大、千世、葉瑠――この4人が第1班のメンバーだ。
普段一緒につるんでいるグループが全員ばらばらで、何故この4人が同じチームになったのか理由は定かではないが、比較的バランスの取れたチームだと思う。
優人はバスケットボール部、雄大は野球部と、それぞれ全国大会常連レベルの運動部においてレギュラーを勝ち取る運動能力を持っているし、葉瑠と千世は運動が得意というわけではないが頭の回転は速い方だ。
上手くコミュニケーションを取りさえすれば、仲間割れということもないだろう。

ただ、不安を感じる点を挙げるならば、それはチームメイト全員の命を握るリーダーが、のんびり屋の千世だということだろう。
仮に他のチームと戦闘になった際、千世には何が何でも逃げてもらわなければ困るのだが、千世は動くのものんびりで足も遅い(この前の体育で50m走のタイムを計ったのだが、室町古都美(女子十八番)に次いで遅かった上に、いつまでも肩で息をしていた)。
まあ、こればかりはこちらで決められないので、千世を皆で護るしかない。

武器も既に確認済みだ。
最も頼りになりそうな武器を引いていたのはリーダーの千世で、黒く光る小ぶりなコルト・パイソンという名の回転式拳銃だった。
逆に言えば武器と呼べる物はこれだけだったのだが。
雄大の鞄には、美術の時間にお世話になったことがある彫刻刀が、葉瑠の鞄には生活科や理科でお世話になったことがある双眼鏡が入っていた。
そして、優人に支給された物は、不可解なものだった。
優人が鞄に手を突っ込んでは拳銃を取り出すという動作を6回も繰り返した時には何事かと思ったが、付属の説明書を読んだところ6丁の銃の中に本物は一つもなく、全てが別々の機能を持った偽銃6個セットだった。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
760Res/191.41 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice