過去ログ - 【魔法少女まどか☆マギカ】 神の子の物語
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[saga]
2013/11/28(木) 23:07:37.18 ID:XGcLYe//0
10
「というわけで、マミさん!」
美樹さやかは、日の暮れた深夜に、マミ宅に押しかけていた。
失礼は承知だったけど、悪魔がこの町にいる今、時間を惜しんではいられない。
鹿目まどかが。
鹿目まどかが、私の幼馴染が、いま、悪魔の手に落ちているのだ。
助けなければならない!
「あの悪魔を倒す方法を一緒に考えましょう!」
といって、マミに淹れてもらったダージリンのオカイティーも口につけず、ティーテーブルで身を
乗り出して、マミに迫った。
するとマミは、たちまち、戸惑った反応をみせたのだった。
「えっ…悪魔?」
何の話だか分からない、というように、首をかしげて困った顔をする。
「あの悪魔ですよ!悪魔ほむら!」
さやかは、三角形をしたガラステーブルをダンと叩く。カップに汲んだ紅茶がゆれた。
「あの悪魔ときたら、円環の理を裂いたんですよ!今日、転校生が1人、見滝原中学にきたでしょう?
知ってます?あの子なんです。あの子が鹿目まどかなんです!」
「ああっ、転校生、ね…」
マミは、のんびりとした声で、うーんと天井を見て思い浮かべる。
「どんな子だったかしら…」
「もう、マミさん、こんなゆっくりティー愉しんでいる時間ないんです!」
さやかは懸命にマミにせがむ。でも、マミはどうしても緊迫したこの事態を実感してくれなかった。
「鹿目まどかさん…だったかしら?その子が円環の理?美樹さん、話がみえないわ…」
マミはそれから、円環の理とは、私たち魔法少女をいつか導く天国のことであって、現世の人では
ない、といった。
それは概念として、宇宙に固定されてしまっているから、固体としての人格を保っているはずがない、と。
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