36: ◆mfj2eJ7y7c[saga]
2013/12/02(月) 00:38:51.66 ID:kDtOrA+DO
「おかげでまた明日も特訓頑張れそうだ」
「……一夏。毎日、辛くは無いか?」
疑問が口から出る。期待と注目に晒され続け、特訓漬けの日々をどう思うっているのだろう。
「俺の実力不足のせいだしな。『みんなは俺が守る!』なんて言ったけど、誰かを守るのって敵を倒すのよりずっと難しいって思い知ったよ」
そのとおりなのだ。一夏は義務感やプレッシャーから無理はしていないか、と口から出そうになった時。
「でも千冬姉みたいになりたいんだよなー。国家代表でキラキラ眩しかった、それを捨てて俺をテロリストから助けてくれた千冬姉みたいにさ」
言葉を飲み込んでしまった。
「世界中の誰よりも格好良かった。千冬姉はずっと俺のヒーローなんだよ」
一夏は活き活きとした瞳で教官のことを語る。
「ヒーローに憧れて、なんて言ったらちょっと子供っぽいかな」
「……わかる気がするぞ」
「え!?」
「教官は私に戦闘マシンではなくて、人間として生きる道を示してくれた。強さだけではない魅力のある人だ」
教官は機械として使い捨てにされそうだった私を救ってくれた恩人だ。一夏の憧れにはシンパシーを感じた。
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