過去ログ - ほむら「私がまどかのこと嫌うはずないのに……」
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[sage]
2013/11/29(金) 23:50:01.29 ID:9OHtl6Nio
「……訂正するわ。まどかのことはよく覚えている。あの子があなたの仮説の通りの人間だったかどうかは教えるつもりはないけれど」
「僕の仮説通りだと、第二次成長期にしては自己犠牲の塊みたいな女の子だからね。
鹿目まどかという少女は。君の夢物語だけの中にだけ存在すると考えたほうが、納得がいく」
「まどかは、この世界に、確かにいた。あなたにだけは彼女の存在を否定されたくない」
語気が荒くなる。……こんな奴を相手に熱くなったところでしょうがないのに。インキュベーターの言葉に、口が勝手に反応してしまう。
「でも君が鹿目まどかに対して何を思い、感じたかを少しも教えてくれないじゃないか。
それじゃあ彼女の存在を僕に否定されても仕方ないんじゃないかな」
「私はまどかのことをただ助けたかっただけ。あの子がいなくなってしまう運命を変えたかっただけよ」
「だけど変えられなかった」
「……何のこと? 彼女が死んでしまう運命は変えられた。魔女になって世界を滅ぼしてしまうという結果は避けられた。私の願いは十分に遂げられた」
「君の目の前にある結果はなにも変わっていないじゃないか。鹿目まどかという存在は姿を消し、君はひとり取り残された。
しかも、彼女の記憶をもったままね。これじゃあ鹿目まどかを見殺しにしてしまうのと、何が違うのかわからない。
いや、もっと悪いかもしれないね。君は、鹿目まどかに関する記憶を誰とも共有できないんだから。」
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