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2013/12/02(月) 02:12:31.73 ID:vnz0sD7a0
子どもの頃から、私は和菓子屋にすんでいた。
母親が仕事をしていたので、学校から帰っても自分一人のことは少なかった。
ある日、夕方遅く学校から帰ってくると、家の中が暗い。
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2013/12/02(月) 02:13:00.82 ID:vnz0sD7a0
自分を呼んでいるような気がして、2階へあがる。
階段をあがったところでまた母を呼ぶと、奥の部屋から「破あ〜い」と声がする。
奇妙な胸騒ぎと、いっこくも母に会いたいのとで、奥の部屋へゆっくりと
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2013/12/02(月) 02:13:47.75 ID:vnz0sD7a0
そのとき、下で玄関を開ける音がする。母親があわただしく買い物袋をさげて
帰ってきた。「穂乃果、帰ってる〜?」明るい声で私を呼んでいる。
私はすっかり元気を取り戻して、階段を駆け下りていく。
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2013/12/02(月) 02:14:51.74 ID:vnz0sD7a0
「雨漏りしてるみたいやから直しといた。
それと浮翌遊霊も一緒に祓っといたから、心配ないで」
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2013/12/02(月) 02:17:25.13 ID:vnz0sD7a0
私は親友から深刻な相談を受けた。
最近、自宅の老いた犬が
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2013/12/02(月) 02:18:39.43 ID:vnz0sD7a0
不安がる彼女が霊を引き寄せやすい体質だったことを思い出し、私は
寺生まれで霊感の強いTさんに相談する事をすすめた
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2013/12/02(月) 02:19:36.38 ID:vnz0sD7a0
すっかり安心した彼女を送り返すと、Tさんから連絡が・・・
「あの子の言ってた事やけど、確認したい事があるんや
あの子の家の前まで案内してくれへん?」
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2013/12/02(月) 02:20:49.48 ID:vnz0sD7a0
深夜2時、彼女の家の前に行くと
確かに駐車場に繋がれた犬が吠えている。
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2013/12/02(月) 02:21:45.99 ID:vnz0sD7a0
「大した犬や・・・ずっと家を守っていたんか」
そういいながら犬の頭を撫でるTさん
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2013/12/02(月) 02:23:00.06 ID:vnz0sD7a0
「何故彼女に嘘をついたんですか?」の問いに
「可愛い子を無駄に恐がらせるのはウチの仕事やないからな」
寺生まれはスゴイ、私は久しぶりにそう思いました。
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2013/12/02(月) 02:24:33.69 ID:vnz0sD7a0
・・・数日後、彼女の家の犬が老衰で亡くなったと聞いた。
悲しみにくれる彼女を励ましてやると
「ワン!」と元気なあの犬の声が聞こえた気がした
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