過去ログ - 「大好きですよ、先輩」
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14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/07(土) 01:25:33.31 ID:MQWg0cbmo
「……」

何も聞いてこなかった僕への、失望なのか。
彼女はそれから口を開くことは無く。
目線の先の分からぬ彼女の方を、僕は見れずにいた。
僕が予想よりつまらない男手、告白したことを後悔しているのだろうか?
普段から僕の事を見ていたなら、そのぐらいは分かるだろうに。
勝手に期待して、勝手に失望しているのかもしれない。
でもそれは僕も同じだから、口には出せない。

キーンコーンカーンコーン

「……あ」

ひときわ長いチャイムがなる。
このチャイムは確か、下校時刻の合図だ。
彼女の気配がゆっくりと起き上がり、僕の正面へと戻る。

「……立てますか?先輩」

どうやら僕がまだ疲れていると思っているらしい。
限界なんて、まだまだなのに。
そこまでいっていることを、期待していたのだろうか。
伸ばされた彼女の手は敢えて取らず、僕はすっくと立ち上がる。
頑張れていない自分を、見透かされているようで。
そのまま背を向けて、僕は帰路へ向かう。


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