過去ログ - 響「台風」春香「一家」
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28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2013/12/08(日) 16:36:45.15 ID:it30DnQG0

響もねようとしましたがなかなかねつけませんでした。
たまに春香が起きてしまうからです。
二人でベッドを暖めて2時間くらいがたちました。

響は自分のお腹に抱きつくようにして眠っている春香を見ます。
先ほど起きたばっかりですがすやすやと気持ち良さそうです。

響「……なんで春香は家出してきたんだー?」

響は春香がねていると思って考えを口に出しました。
春香が家にきてくれて、響はうれしかったです。
でも春香が悲しそうな顔を何度かしていたのが響はいやでした。
響は春香に笑って欲しかったのです。

春香「……っ」

ちいさなちいさな声が響の胸にこだましました。

春香「みんな……みんなわたしがおきらくだって…………っ」

それは押し[ピーーー]ような声でした。

春香「わたしらしくないって……わたし、らしく……」

悲しみを風にしたような声でした。

春香「らくてんてきでまえむきで。それで……それで?」

響「…………」

響「そっか、春香はみんなが知らない場所で泣いてたんだね」

それは何かを許すような声でした。

響「みんなが知らない場所で、我慢してたんだね」

朝のやわらかい光のような声でした。

響「いいよ。自分の前では泣いてもいいよ」

春香「……っ! ひ、ひびきちゃんっ……!」

響「大丈夫。自分が一緒だから。ね?」

ぱちんとまくらもとの明かりが消えました。
あとは音だけが残りました。



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