1:saga
2013/12/08(日) 16:29:41.19 ID:SVGCyni50
少しずつ、何かが欠けていっているような気がした。 
 一体何が失われているのかは分からないが、それが僕には大切な様な気がするのだ。 
 このまま失い続ければ、生命を保つことすら出来なくなるほどに。 
 だから、どうにか止めなくてはいけない。これ以上失わないように抵抗しなくてはいけない。 
 しかし一体なにが失われているかも分からないのだ、抵抗のしようがない。止めようがない。 
  
 俺は日々、曖昧とした恐怖に怯えていた。 
  
 ピンポーン 
  
 男「はーい」
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2:saga
2013/12/08(日) 16:30:35.76 ID:SVGCyni50
 ピンポーン 
  
 男「出るっての」 
  
 ピンポーン 
3:saga
2013/12/08(日) 16:31:44.35 ID:SVGCyni50
 男「俺は一人っ子だったと思うんだけど」 
  
 女「それは勘違いですよ」 
  
 男「マジで?」 
4:saga
2013/12/08(日) 16:32:16.49 ID:SVGCyni50
 男「…」 
  
 妹「…」 
  
 男「…俺と昨日は会った?」 
5:saga[sage]
2013/12/08(日) 16:32:45.03 ID:SVGCyni50
 男「あー、それで俺は覚えてないのか。そして顔が似てないわけだ」 
  
 妹「似てないですか?」 
  
 男「なんで残念そうなの?そりゃそうでしょ、血が繋がってないんだから」 
6:saga
2013/12/08(日) 16:33:11.22 ID:SVGCyni50
 妹「それは嘘です」 
  
 男「そうなの?」 
  
 妹「親が捨てたんです」 
7:saga[sage]
2013/12/08(日) 16:33:37.18 ID:SVGCyni50
 男「ごめんな、別に責めたつもりはないんだけど」 
  
 妹「……です」 
  
 男「ん?」 
8:saga[sage]
2013/12/08(日) 16:34:05.11 ID:SVGCyni50
  
 妹「嫌っ!」ガシッ 
  
 男「うおっ!?」 
  
9:saga
2013/12/08(日) 16:34:33.42 ID:SVGCyni50
 妹「なぜです?お兄ちゃんは私の事嫌いですか?」 
  
 男「違うけど…」 
  
 妹「けど?」 
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