142: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2013/12/24(火) 23:14:05.83 ID:dUpbE7GLo
「また『物語』か、それなら貴様の目の前で灰になっておろうが」
「また、『結果』しか見てないのね?大事なことは『何故私がソレを大切にしていたか』なのに」
「……なにぃ?」
「さっき私が慌てふためく様を見て下品に笑っていたのではないかしら?それとこうも言っていたわ。『訂正しなければならない、諸悪の根源だと言って、最高の見世物だった』と、それは私が『物語を愛していた』という過程を飛ばしては成立しないはずよね?」
そうだな。
「…………」
「続けてもいいかしら?物語は確かに『自己投影』できることが面白い。これは確かに『快感』であるといえるし、その結果を求めて、いつの時代も求められているのでしょう」
自慰と同じだな。
「そこでそう言うところが無神経なのよ。大体そういうことは『本を愛していない人』が言える事よ」
何故だろうか?
「『本当に大切に思っている本』を知っている人は、それが自分にとってどんなに大切か知っているもの。侮辱されたらどんなに腹が立つか想像が付くもの。そんなことを、まさか他人の『大切』に言える訳がないわ」
「……貴様、また妄想に……」
「でもね、物語は『当事者』として楽しめると同時に、完全な『第三者』としてみることもできるの」
『自己投影』が快楽であるなら、第三者として参加することに意味はあるのだろうか?
「……だからどうした?」
「あるわ。例えば『悲劇』を見たとしましょう。そうね……駆け落ちなんてどうかしら?」
願望か?
「おじさんなら付いていってあげてもいいわ」
照れる。
「可愛いわね」
「……止めろ」
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