79: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2013/12/18(水) 22:19:04.97 ID:pe+m8KwQo
『少女の寝室』
「無茶苦茶ね」
そして無理矢理だった。
「これではおじさんが上流階級の人間を恨んでもしかたなかろう、というものね」
まあ少なくともいい思い出ではないな。
「成程、つまり、無謀な特攻を繰り返し、精神を磨耗させられ、考えることも出来なくなり、今の殺人機械のようなおじさんが生まれ出でたわけね」
そんなわけないだろう。
「どういうことかしら?」
磨耗するような『精神』なんてまともなものを持っている人間はそもそも特攻などしない。『国』や『家族』や守るものがある人間の事は知らんが、俺のは『仕事』だ。
「でも、その王子様には腹を立てていた様子に聴こえたけれど」
人の話を聴かないヤツだったからな
「え、それだけかしら?……じゃあ私も最初に出会った時、もしおじさんの言うとおりに静かにしてなかったら……」
まあ殺しただろうな。割とノリ気で。
「…………」
なにかおかしいだろうか?
「続けなさい」
命令か。
「続けなさいっ」
二回もか。
いいだろう。ともかく俺はその国に雇われて、『殺せ』と言われた人間を片っ端から殺していた。
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