8: ◆nlCx7YJs2Q[saga]
2013/12/08(日) 23:17:48.74 ID:plqfGK6d0
「あの……先程はありがとうございました」
ああ、さっきの芸人さんか
気にするな。俺も気にしてない
「いえ……まさか助けてもらえるとは思わなかったので」
助けが来るとも思えない状況でああまで突っ張ったのか?
頭がいいとは言えないな?
「ええ……この街でなくとも、私の生き方は賛成を得るのは難しいことなのでしょうね……でも、私には自分を偽って生きていくことなど出来ません」
だとしてもだ
「そうですか……」
ああ
自分でそういう風に生きるのは勝手だろうとも
だが、人の生き方にまでケチを付けるのはやりすぎじゃないか?
ああなって当然だ
「先に生き方を侮辱してきたのはあちらです」
まあその通りだな
だが、アンタがやってることは黒人街で『黒は嫌いだ』と書いた看板背負って歩き回っているのと同じだ。随分、直線的な喧嘩の訪問販売だよ
「は?」
この街では……いや、『今の時代』の『この国』では、あんたみたいな生き方をすること自体が悪なんだ。それが解っていないわけでもないんだろう?
「それは……まあ。ですが私が間違っているとは思えません」
そりゃあどちらが正しいかなんてのはないだろう
時代や国の主義によってまちまちだ
だから国が違えばアンタの考えも認められるだろうし、ヤツ等の考え方を馬鹿だと言う事だってある。そもそも『部外者』あーだこーだ言うのが間違いなんだ
「そうですね……でも『だからこそ』この国にいる以上、非難されるのは避けられないんでしょうね……」
そういうことだ
あんたは良い芸人だとは思うが、来る場所を間違えてる
「……踏ん切りがつきました。私、近々この国を出ます。貴方のお陰です、ありがとうございました」
別に
アンタを擁護したわけでもない
むしろこの国から追い出そうとしたように思われてもしょうがないからな
礼を言われる筋合いはない
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