過去ログ - 日向「信じて送り出した七海が」狛枝「2スレ目かな」
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2013/12/27(金) 16:54:18.41 ID:kYff4rAe0
「よし、そろそろ出発だ!!
あ、私物は自由に持っていっていいぞ!!
その前に、皆机の中から紙と鉛筆を出したまえ!!」
海斗は机の中を漁った。
中からは新品らしい鉛筆と小さな紙が出てきた。
「はい、それに次のことを3回ずつ書こう!!
『私たちは殺し合いをする』、はい!!
『殺らなきゃ殺られる』、はい!!」
ふざけるな、誰が書くか。
海斗はささやかな反抗として、全く逆の事を書いた。
殺し合いなんかしない、殺さないし殺されない、誰が殺し合いなんかするか。
「最後に1つ、アドバイスをしてあげよう!!」
進藤が叫ぶ。
いい加減耳が痛くなってきた。
「いいかい、諸君?
[
ピーーー
]か殺されるか、生きるか死ぬか…選ぶのは君自身だ――
武運を祈る!!
では出発だ!! 出席番号順だからな!!」
進藤は茶色の封筒を取り出し、封を手で切った。
「最初の出発者は…
おお、何たる偶然!!
男子1番、青山豪君!!」
ほぼ全員が、一斉に豪の方を見た。
「お…オレ…?」
豪がゆっくりと立ち上がった。
豪は震える手で自分の荷物を持ち、デイパックを受け取った。
ちらっと教室の中を見た。
「あ、そうだそうだ。
この中学校があるエリアは、最後の人が出た20分後に禁止エリアだ!!
注意するようにな!!
あと、転校生の周防君は、出席番号11番に入るぞ!!
さあ、青山君、出発だ!!」
豪はゆっくりと後ずさり、廊下に出るとダダダダッと足音を立て、走っていった。
「2分後に、女子1番、今岡梢さんだ!!」
6月11日、AM4:05、試合開始――
千尋は豪の出て行った入り口をぼんやり眺めていた。
千尋は気まぐれな人間だった。
好きなことはするが、嫌なことはしない。
千尋にとって、頭に知識を詰め込む事は、好きな事だった。
運動する事は、楽しい事だった。
喧嘩をする事は、ストレスを発散させられる事だった。
そして、凪紗・佑・海斗といる事は、何よりも幸せな事だった。
凪紗といると、癒されている自分がいた。
佑といると、楽しんでいる自分がいた。
海斗といると、落ち着ける自分がいた。
最高の、居場所だった。
特に、凪紗といる時は特別だった。
仲間として以上に、異性として、女性として大好きだった。それは千尋だけでなく、佑もそうであったし、海斗もそうだろう。過去に一度、3人で互いの気持ちを確認したことがある。しかし、誰も告白したりはしなかった。しばらくは仲の良い4人組でいたかった。しかし――壊された。いとも簡単に。ピースが、欠けた。
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