過去ログ - 〜 イグノラント・ワールド 〜 「無知の世界」     
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353:名無しにかわりお送りします>>352続き 視点変更 ◆BVLppWjYzA[saga]
2014/05/25(日) 04:59:30.63 ID:sPCFZLS10
リンは朦朧とした意識の中、朧気に二人の戦闘を眺めていた。
凶剣が鳴らす軽い金属音、大剣が鳴らす重い金属音、それらがおりなす無機質な轟音は聴いている分には心地よい。
赤く点滅している体力ゲージはギリギリ、紙一重と言った感じの体力しかもう残っていない。
絶望的状況だ。今のリンには助けるどころか動ける気力も残っていない。この事実にリンは歯がゆく思った。

リン 「き……ラ……」

声を出そうにも上手く発声できない。
声も出せないくらいに弱っている何よりの証拠だ。だが、声を出せない事や動けない事は何も全て体力が原因ではない。
体力はその原因の一部でしかないのだ。真の原因は体力ゲージの下に位置するアイコンにある。
星が散った模様のアイコン。これは【混乱】のステータス異常を示すものだ。【混乱】が引き起こす異常は感覚の麻痺や幻覚、目眩などが知られている。
つまり、ユキナの一振りにより付加された【混乱】異常こそ、真の要因だと言えるのだ。
それでも、そんな絶望的状況の中でもなお、リンは動こうとした。動けないのは分かっていても必死に、言うことの聴かない体に指令を出した。
と、

レイナ 「リンさん!!」

不意に掛けられた声。


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