過去ログ - 〜 イグノラント・ワールド 〜 「無知の世界」     
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372:名無しにかわりお送りします ◆BVLppWjYzA[saga]
2014/06/28(土) 02:03:19.10 ID:17O8Fg/j0

 ◇

空を割る一薙ぎと、空を裂く一薙ぎ。
互いに振るう全力の斬撃は未だ両者に触れる事はなく、ぶつかり合って霧散していく。
優勢なのはやはりユキナであるがそれに劣らぬ対応を見せるキラ。額にはうっすらと汗が滲み出す。しかし不思議と、この危機的状況を“楽しむ”自分が居た。
嘘でも冗談でもない。確かに今、キラはこの戦闘に楽しさを見いだしていた。
と、

ユキナ 「……システムデータ、アウト。再始動まで後、五秒……四、三…………」

不意にユキナの動きが固まり、無機的な声音が辺りに木霊する。
このチャンスを逃す手はない。キラは思い切り刃の腹でユキナの胴を殴った。
初めて感じた確かな手応えをその手に感じながら、すさまじい勢いで吹き飛ばされて行くユキナを一瞥する。
この時キラは確かに「勝った!」と思考した。今のは刃の腹での一撃だったが、全力の一薙ぎである。一撃にてユキナを倒すには足りぬであろうが武器系最大の威力を持つ大剣をああもまともに受けた以上、それなりのダメージを受ける___筈だった。

キラ 「___ぇあ……?」

ユキナの体力ゲージに目を向けた瞬間、素っ頓狂な音を口から漏らしてしまった。


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