9: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2013/12/10(火) 05:50:39.62 ID:ewdYN1oo0
叔父「ん?その本に夢中になってたのかい?」
文香「は、はい……」
叔父「ちょっと貸して……んー、かなり汚れが目立つな……」
10: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2013/12/10(火) 05:55:35.68 ID:ewdYN1oo0
その夜
文香「…………」ペラ
文香「……、…………」ペラ
11: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2013/12/10(火) 05:56:13.29 ID:ewdYN1oo0
…………
そうだ………彼だ
この本を手に取った時……頭の片隅に現れた記憶に映っていた男の子……
12: ◆Xh.MVoNL.A[saga]
2013/12/10(火) 05:57:25.21 ID:ewdYN1oo0
『ねえ……この漢字、なんて読むの?』
ユキトくん
13: ◆Xh.MVoNL.A[sage saga]
2013/12/10(火) 05:58:23.27 ID:ewdYN1oo0
『ふみかちゃん』
『ごめんなさい……』
『……ぼく、こんどお母さんとお引越しするんだ……』
14: ◆Xh.MVoNL.A[sage saga]
2013/12/10(火) 05:59:38.32 ID:ewdYN1oo0
…………ああ、そうだ
10年前のあの日……そう、彼が指定したあの日曜日……
あの日を最後に、彼は私の前から姿を消したのだ
15: ◆Xh.MVoNL.A[sage saga]
2013/12/10(火) 06:00:53.24 ID:ewdYN1oo0
――結論から言ってしまえば、私はあの日、彼と図書館へは行かなかった
いや、行けなかったのだ
お昼を10分ほど過ぎたころだったか……
16: ◆Xh.MVoNL.A[sage saga]
2013/12/10(火) 06:02:12.02 ID:ewdYN1oo0
翌日
モバP『え?もう一日そっちにいたい?』
17: ◆Xh.MVoNL.A[sage saga]
2013/12/10(火) 06:02:59.09 ID:ewdYN1oo0
……これでよし
次はいつ帰ってこれるかわからない
せっかくの休みなのだ
18: ◆Xh.MVoNL.A[sage saga]
2013/12/10(火) 06:04:04.98 ID:ewdYN1oo0
『ふみかちゃん』
『……読んでくれた?』
『………そうだよね。ふみかちゃんにはむずかしかったかもしれない』
19: ◆Xh.MVoNL.A[sage saga]
2013/12/10(火) 06:07:13.65 ID:ewdYN1oo0
P「………え?文香さんが帰ってこない?」
叔父『そうなんです……彼女の実家にも連絡がないようで……』
叔父『というより文香ちゃん、携帯電話を置いていってて……』
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