過去ログ - 対木もこ「私と荒川憩のカレーうどん戦争」
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16: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/11(水) 04:51:55.77 ID:3XmGIBxHo

「はぇ〜」

 学食はそれなりに混雑している。昼休み開始の十分ほどをこいつに費やしたロスタイムはやはり少なくない。
 食堂に入った瞬間、やたらに自分に目線が集まるのを感じ、次いでそれが自分ではなく、後ろのナース服へのものだということに気がついた。

 なにしろナース服だ。いきなりこんなのが学食に現れたら、抜き打ちの健康チェックか、もしくは単に頭のおかしいコスプレ女だと思うかのどちらかだろう。
 三対七くらいで後者であろう目線を無視しながら、食券を買うために券売機の前の十人程度の列に並ぶ。

「もこちゃんもこちゃん」

 なんだ。

「なんだか、うちらめっちゃ見られてへん?」

 うちらじゃなくて、お前だけだろう。
 私をお前みたいなヘンテコに分類しないで欲しい。

「いやいや、もこちゃんも十分変わってるでー、その格好ぅ」
「……」

 やっぱりそうなのか……。
 いや、でも、ナース服よりはマシなはず……。

 きょろきょろと周りを見渡すナース服には構わず、学食で食券を買う。
 当たり前だけれど、自分の分だけだ。
 服装について人の心を抉ろうとした奴に慈悲はない。

「うちの分はー?」

 ねぇよ。

「冷たいわぁ、もこちゃんはー」

 ……。
 ……、あぁ、いや。待てよ?


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