過去ログ - 対木もこ「私と荒川憩のカレーうどん戦争」
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52: ◆cvvZKri7SI[saga ]
2013/12/12(木) 01:41:55.14 ID:TxydbBJZo
>>51
そうです



「率直に聞く。死体視れる?」
「っていうと?」

 空き教室の外ががやがやとうるさい。委員長が悲鳴をあげたのが原因だろう。
 その様子からすると、呼ばずとも教師が来る可能性は高く、そしてそうなれば警察を呼ぶことになる。
 恐らくそうなれば、その間この空き教室には入れなくなるだろう。
 だから手短に、今のうちに情報を集めることにした。

「ごめんね。私が叫んじゃったせいで」

 まぁ、誰だって死体を見れば普通は驚く。

「対木さんはそんなに驚いてなさそうだったけど……」
「たまたまだ」

 委員長には入り口で待機してもらっている。死体なんて見たくもないだろう、こちらに背を向けてそんな事を言った。

「やっぱり先生呼んだほうが……」
「もう少し待って。で、視れる?」
「……やってみるわ」

 やってもらわなくちゃ困る。何のためのナース服だ。

「別にこういう為に着とるわけちゃうんやけど……」

 ぶつくさと言いながら、死体に触る。
 とはいえ、手袋なんて用意の良いものもない中、素手で死体に躊躇なく触れるあたりはやはりある程度は慣れているようだ。

「慣れたくないなぁ、そんなのぉ」

 おっとりとそんな事を言う。
 別段死体に慣れてもどうでもいい気もするが。
 慣れれば驚かないで済む。
 驚かなければ何も聞かれることはない。
 いつも通り。何もないいつも通りでいられる。


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