過去ログ - 対木もこ「私と荒川憩のカレーうどん戦争」
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85: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:12:23.47 ID:1dwOiOSUo

 ナース服が取り出した凶器が池から見つかったとは誰も言っていない。
 それはつまり、委員長の自白ということになる。

「……もう、無理かな、って」

 肩を震わせ、そう零した。
 下がった目尻からは涙がうっすらと見える。

「全部、対木さんの言うとおり。虐められてて、それが辛くて」

 殺した。

 こくりと頷いた。ぽたりと涙が落ちる。

「委員長。もう良いよ」
「……」

 そこから先は、私たちが聞くことではない。
 警察で話してくれ。

「そう、だね……」

 促されて立ち上がる。
 力ない足取りは、少し風が吹けば倒れてしまいそうだった。
 だけれど。いくら風が吹いても、もう動かない人がいる。

 だからしゃきっと歩け。
 そしてさよならだ。

「……ごめんね」

 何度聞いたか分からないその言葉に。

「……」

 返すべき言葉なんて、今度こそなかった。


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