過去ログ - 対木もこ「私と荒川憩のカレーうどん戦争」
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◆cvvZKri7SI
[saga sage]
2013/12/13(金) 16:14:43.28 ID:1dwOiOSUo
「ん、と?」
「これこそ仮説でしかないけど」
あの時、委員長は金髪を殺害した。
でもその前に、そもそもとして、考えるべき事が一つある。
「……?」
「何故委員長は空き教室でディバイダーなんて持っていたのか」
「……あ」
委員長は虐めを受けていた。
そのため、自分のものを捨てられたりするのが嫌で、机の中は空にし、鍵のついた個人ロッカーを使っていた。
そして昼休みももう後半、直に予鈴が鳴ると言うタイミング。
多分その頃には委員長の机の上には何もなかったはずだ。筆箱さえも。
となると、委員長は、常日頃からディバイダーを肌身離さず持っていることになる。
先端が針になっている、それこそ凶器として使えるものを。
「それは……ちょっと、危ないなぁ」
「だからあの凶器は、明確な殺意を持ってロッカーから出したものだと思う」
「……」
その日秋教室で虐められていた委員長は、それに耐え切れなくなった。
そのため一度教室に戻り、個人ロッカーの鍵を開け、そこから凶器を取り出した。
そしてそこで見たんだろう。
「見た、って何を」
「私の机」
厳密に言えば、私の机にかかったままの、体育着の袋。
冬場だったらまぁ中に着なくもないけれど、この暑い時期に、しかも午後の体育のために一々朝から体育着を着るのははっきり言って苦痛だ。
そしてそれを確認した委員長は、私がまだ着替えていないということ……教室に戻ってくることを知ったのだろう。
加えて私が自分と同じ掃除当番だったことも、委員長なら把握していただろう。
体育着が先か、掃除当番が先か、どちらから先に絞ったのかは分からないが、たまたまそれに合致するのが私で、その結果委員長の証人として利用されたわけだ。
そして金髪を殺害して、死体を掃除用具入れに詰め、私を探した。
私が食堂にいるであろうことは、こいつが騒いでいたのだからある程度察しもつくだろうし。
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