過去ログ - 対木もこ「私と荒川憩のカレーうどん戦争」
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90: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:15:16.71 ID:1dwOiOSUo

「あとは、私とお前が現場で死体を見ているとき」
「うん?」

 缶コーヒーを傾ける。
以下略



91: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:15:43.32 ID:1dwOiOSUo

「駅はそっち。じゃあここでお別れ」
「うん」

 大通りの交差点。私は左、こいつは直進だ。
以下略



92: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:16:09.58 ID:1dwOiOSUo

 歩行者信号が点滅し、やがて赤くなった。
 三車線の信号は更にここから右折用として、矢印を点す。

「もし仮に委員長が転ばせたんやないとしたら、せめて殺人だけでも変えられへんかなぁ。そら、死体隠したりした以上、罪にはなるけど」
以下略



93: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:16:39.30 ID:1dwOiOSUo
[ エピローグ]


 およそ一ヵ月後。
 暑い空気に辟易しながら、私は刑務所へとやってきた。
以下略



94: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:17:06.27 ID:1dwOiOSUo

「……うん。内容は時々違うけど、でも概要は一緒。
 私が刺したディバイダが私に刺さっていたり、掃除用具を開けたら死んだ自分を自分で発見したり。そんな夢」
「……」
「……あ、ごめんね。こんな話、聞きたくないよね」
以下略



95: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:17:32.27 ID:1dwOiOSUo

「……これを返しにきた」

 結局私は元委員長の質問には答えず、持ってきた紙袋を抱える。
 私と元委員長の間には仕切りがあり、そして物を置くスペースがある。
以下略



96: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:17:58.70 ID:1dwOiOSUo

 ホームルームで、新しい委員長が決まった。
 被害者の机から花瓶も消えた。
 皆、もうあの出来事は過去のものとして扱っている。
 今の委員長は、新しい奴で、もうお前ではない。
以下略



97: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:18:25.77 ID:1dwOiOSUo

「……」

 お前みたいな意志も弱い、力もない虐められっ子は、きっとまた社会に戻っても虐められる。
 虐められる奴はもう見た目がそうなんだ。
以下略



98: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:18:52.96 ID:1dwOiOSUo

 話を戻そう。
 刑が軽くなったとして、社会に戻れたとして。
 一度殺人と言う罪を背負ったお前が、また元通りの生活が出来るなんて思うなよ。
 もうお前は一生日陰しか歩けないんだ。
以下略



99: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:20:00.28 ID:1dwOiOSUo

 人を殺したければ殺せばいい。嫌いな奴も好きな奴も、好きなように殺せば良い。
 だけれど。加害者はどこまでいっても、どんな事情があっても、加害者でしかないんだよ。
 どれだけの理由を用意しても、それが人を殺す理由にはならない。
 だから動機なんてものは、自分本位で構わない。自分勝手で構わない。
以下略



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