過去ログ - 対木もこ「私と荒川憩のカレーうどん戦争」
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93: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:16:39.30 ID:1dwOiOSUo
[ エピローグ]


 およそ一ヵ月後。
 暑い空気に辟易しながら、私は刑務所へとやってきた。
 といっても、私が刑に服したとか、そう言う意味ではない。
 委員長に、面会をしに来たのだ。

「対木さん。久し振り」
「ん……」

 委員長──いや。
 元委員長。

 テレビドラマで見たとおりに二人の間にはアクリルだかの板があり、声が上手く伝わるように穴が開いている。

「対木さんのほうからきてくれるとは思ってなかったから……少し、嬉しい」
「……他には誰か来た?」

 両親は来た、とだけ答えた。
 両親以外は誰も来なかったという事でもある。

「クラスの皆は、来てくれるはずないよ。自分のクラスメイトを殺した人間なんて、たとえ部屋が別れていても会いたくないと思う」
「……」

 自虐的に微笑んだ。
 少しやつれているのは、当然だろう。
 大人しいと言うか、落ち着いている。
 人を殺して大人にはなれないけれど。

「……夢、見るんだ」

 しばしの沈黙の後、元委員長がそう呟いた。

 殺した金髪の夢。


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