過去ログ - 戦刃「安価で苗木君を手に入れる」
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187:1 ◆7ml8fVnzpA[saga]
2013/12/15(日) 19:16:47.55 ID:LaHQwhRNo
戦刃「ここは……」
コースターは唐突に止まり、私達はアイマスクを外して目の前の空間に降り立つ。振り返ると、そこには先程のコースターの姿どころか線路すら無く、ただ私達は四角い正方形の狭い密室に閉じ込められていた。
苗木「エレベーター、みたいだけど……」
設備的に考えても、まず私達が閉じ込められている空間はエレベーターであることに間違いはなかった。しかし、このエレベーターには階数表示が無いどころか、開閉ボタンしか付いていない。
戦刃「なに、ここ……」
突然、エレベーターの扉が開く。視界に入る空間は赤い。まず私が視界に捉えたのは大きなイチゴのオブジェクトだった。それだけではない、壁や床にまでびっしりとイチゴの模様が踊っている。
苗木「とりあえず、進んでみよう」
エレベーターを降りて真っ直ぐに進むと、その突き当りには一枚の扉があった。この爽やかに彩られた内装にそぐわない、不気味なピエロの顔が扉には描かれている。そして扉の上の方に綴られた文字は、
戦刃「FINAL DEAD ROOM?」
苗木「何があるんだろう? とりあえず危険なのは確かだけど」
そしてもう一つ気になるのが、ファイナルデッドルームから見て左に聳えるアーチ型のゲートだった。ゲートの頂上のイチゴ型のプレートには『イチゴカイロウ』と書かれている。
苗木「イチゴ回廊、進んでみたけど奥に変な扉があるだけだね」
戦刃「スイッチがある。押してみよう」
苗木「危ないよ、戦刃さん!」
彼の制止を振り切って、私はOPENの文字が書かれたイチゴマークのスイッチを押す。
苗木「? 何にも無いみたいだね」
戦刃「ううん、少し待ってみよう」
十秒ほど大きなイチゴの描かれた扉の前に待っていると、ついにそれは開いた。
苗木「うわあ、ここまでイチゴだらけだよ」
戦刃「まるでタワーだね」
扉の先にある丸い広場に、私達は踏み入れていた。相変わらず鬱陶しい程のイチゴ模様の中に、一つだけ違う模様があった。私達が入ってきた扉とは反対側の扉には
戦刃「マスカットの絵がある……」
謎はますます増えるばかりのまま、私達はタワーを後にして、ファイナルデッドルームの右にある階段を登った。
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