過去ログ - これは、幻想に打ちのめされた男の話
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284: ◆3vJ/24qVzU[saga]
2014/03/18(火) 20:08:04.98 ID:fI2wOcj60
「……もしかして、外から来たのか?」

「はい」

「来てから間もないようならまだ知らないかもしれないが、最近人里では通り魔のような
事件が多発している。十分気をつけてくれ。裏通りなんかは特にな」

「ありがとうございます。でも、どうして俺に」

「見た目で外の人だとすぐ分かってな。つい、放っておけなくて」



 目の前の、人がよさそうな顔をした男は、少し自嘲気味にそう言った。

 年齢は、俺や宗介よりも上だろう。30代後半に見える。



「ほら、人里の地図だ。持って行きなさい。無いよりはいいだろう」

「えっ、ああ、ありがとうございます。いいんですか?」

「私の大好きな里で、面倒な思いをされるのは不本意だからね」



 突然の親切だった。思い起こすと、記憶を失った宗介のやってくれたことも
幸運極まり無いのだから、今更ながらの驚きである。


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