過去ログ - これは、幻想に打ちのめされた男の話
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9: ◆3vJ/24qVzU
2013/12/12(木) 23:01:05.70 ID:8zXUHEBao
しかし現代に於いてこそ幻想であれ、確かに過去の事実であったことに変わりはない。
つまり、民話の中の矛盾や理不尽も、それの犠牲者の存在も事実であるということだ。
強大な存在が寛大な心を持ち合わせているとは限らない、気紛れで弱者をいたぶることすらある。
それが妖怪に無いとどうして言えようか、そういった怪異も自然の一部、つまり災害と捉えれば、
仕方がないと思えようか、いや、ない。相手の意思を伴った行動によって自分を害されたとき、
より贖罪を求めたくなるのが人間である。殺された側も堪ったものではない。
殺人鬼に殺されようと本物の鬼に殺されようと、得る感想は同じであろう。
そこには宗教的感動も自然への敬意も存在する筈がない。
つまり人間にとっては人外というだけで態々畏怖してやる義理も共存する義理もあったものではない。
とある人間が超常的存在に単純な憎しみを覚え、自らの意思で淘汰しようとすることすらあり得るのだ。
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