15: ◆CiplHxdHi6[saga]
2013/12/14(土) 00:08:36.86 ID:JQeRQEBk0
第三者が見たら間違いなく通報するだろう光景。だけど今ここには彼女と俺しかいない。まるで時間が止まってしまったかのような感覚。
いや、止まってなんかない。空から揺れ落ちて来た白い羽が時の流れを主張していた。風に揺られながら羽はアクセサリーのように彼女の頭の上に落ちる。
「……この娘、可愛いな」
名も知らぬ少女は、猫のように眠っている。ただそれだけなのに俺は彼女に心を奪われた。
今なら社長の言ったことが、分かる気がする。
「ティンときた」
上手く説明は出来ないけど、全身にビリビリっ! と電流が走ったんだ。
相手は名前も何も知らない少女なのに、俺自身の全てを賭けたい、トップアイドルへと導きたいと思えた。
これを一目惚れと呼ばずなんと呼ぼうか。
「ん、んん……」
「へ?」
両膝にかかる心地よい重み。さっきまで覗いていた顔が今は膝の上に。
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